「第61回紅白歌合戦」#2〜今年の「紅白」出場者を振り返る〜
第61回 NHK紅白歌合戦
今年の「紅白歌合戦」出場者は紅組・白組併せて44組。昨年と比べると6組減だそうです。
しかもこの44組というのは平成になって史上最少だそうです。
ここでは、そんな今年の出場者および落選してしまった人たちについていろいろ書こうかな、と思います。
初出場組について
初出場は5組。白組にAAAとHY、紅組に西野カナ・植村花菜・クミコさんという顔ぶれ。
AAAは男女7人組のダンスボーカルグループ。結成当初は8人組でしたが、現在は7人で活動。プロデューサーに小室哲哉さんが参加したことも話題になりましたね。
HYは沖縄出身の男女5人組からなるバンド。インディーズグループながらも今回抜擢。
西野カナは言わずと知れた、女子中高生を中心に人気の女性シンガー。「着うたの女王」なんて言われていますね。
植村花菜は兵庫県出身の女性シンガーソングライター。2005年にデビュー後、なかなか芽が出なかったものの、今年発表した楽曲「トイレの神様」が話題に。
そしてクミコさんは現在56歳の女性歌手。今年発売した「INORI〜祈り〜」がUSENで1位を獲得するなど話題となっているそうです。
クミコさんについては、今年放送された「SONGS」で「心に響く歌2010」特集の際に出ていたので、一応曲は聴いたことあります(植村花菜ちゃんもこの回に出演していたので、観ていました)。
その他の人たちについては、言わずもがなですね。
昨年不参加の“復帰組”
昨年は不参加ながら、久々に出場するのは、郷ひろみさん、加山雄三さん、ラルク・アン・シエルの3組。
郷さんは9年ぶりの出場。1999年には「GOLDFINGER '99」を歌ってその年の歌手別最高視聴率56.6%を記録したそうで、55歳の“ゴーゴーイヤー”に花を咲かせるか。
加山さんも9年ぶり。今年は芸能生活50年を記念し、「加山雄三とザ・ヤンチャーズ」での活動も盛んな中でのこの紅白、という感じか。
そして意外にも10年ぶりというラルクは、一体どの曲を歌うのか。そういえばNHKの音楽番組「ポップジャム」でいざこざがあったのも1999年の出来事なんだなぁ。
伝統の“衣装対決”もついに終結か
今年は今のところ“サプライズゼロ”といわれるほど、ビッグネームの初出場がないことも話題になっていますが、そんな中でも1番のニュースとなったのは、何といっても「美川憲一さん落選」ではないかと思います。
美川憲一落選…“紅白の顔”が消えた(デイリースポーツ)
紅白落選の美川憲一がコメント「来年からまた頑張ります」(オリコン)
美川さんといえば、昨年はオードリー春日と競演して話題となりましたが、やはり「衣装対決」が目玉ではなくなったこともあってか、近年では苦境となっている演歌・歌謡曲から切られた感じか。
ちなみにもう一方の小林幸子さんは、今年も出場を決めています。
K-POPユニットも出場者ゼロ
KARAや少女時代、BIGBANGといった、韓国出身のグループも近年では日本でも活躍の幅を広げていますが、これらのジャンルからも出場者が現れない結果に。
えっ!?人気K−POP勢、紅白出場ゼロ(サンケイスポーツ)
これに関しては、「選考の議題には上がったけど、オファーはしなかった」とのことなので、来年以降も熱が冷めていなければオファーの可能性もあるか。
ジャニーズ・アミューズ・エイベックス…事務所ごとでも暗雲が…
ここ最近はSMAPとTOKIOの2枠が主流となっていた“ジャニーズ枠”。
昨年はそれらに加え、売上でも常に上位に入るようになった嵐と、Hey!Say!JUMPのメンバーらによるユニット・NYC boysの2組増加が話題に。
そして今年はそんな嵐が司会に抜擢。紅白“決定”第1号が現れた中での“ジャニーズ枠”は増減なし、メンバーも全く変わらずこの4組。
名前が挙がっていた近藤真彦さんの出場も実現せず、とのこと。もしかしたら当日のサプライズゲストの可能性もありますが…?
そんなジャニーズに並び昨年大幅増となったのが“アミューズ枠”。
ポルノグラフィティ・Perfumeのほか、「龍馬伝」に主演した福山雅治さんと、初出場となったflumpoolの4組と前年(2008年)と比べ2倍となったわけですが。
この4組に関しても、昨年に引き続き出場ということで、よく残ったなぁという感じ。まあ福山さんは1年間NHKに貢献したけど。
その一方で出場者が減ったのが“エイベックス枠”。
昨年は浜崎あゆみ・倖田來未・EXILE・大塚愛・GIRL NEXT DOOR・東方神起の6組いたのにもかかわらず、うち3組が落選となり、代わりに入ってきたのがAAA1組だけという結果に。
大塚は結婚・妊娠もあると思うし、東方神起は事実上の活動休止と仕方ない部分もあるとはいえ、ガルネクに関してはエイベックスが推しているのにもかかわらずの落選。
しかも同様にエイベックスが推していると思われるICONIQも漏れるというのは、まさに今年の紅白の出場者減の1番の影響を受けたものと思われます。
幻となった“アニソン枠”
続いて、今年の「紅白」の目玉の1つとして挙がっていた“アニソン枠”。
昨年、水樹奈々さんが声優としては史上初となる出場を果たしたわけですが、今年は彼女に加えて女性声優ユニット・スフィアも出場するのでは?という記事もありました。
水樹奈々が紅白応援隊アニソン女王抜てき(日刊スポーツ)
しかし、蓋を開けてみれば2年連続で水樹さんが出場するのみで、スフィアらその他のアニソンシンガーの出場はなし。
ちなみに水樹さんは今年も「デジタル応援隊」としても活躍しているそう。
今年のNHKを彩ったあのミュージシャンも出場せず
今年行われた「サッカーワールドカップ南アフリカ大会」。
そのNHKでの大会テーマソングとして使われた「タマシイレボリューション」で大会を彩ったSuperfly。
その楽曲も収録したシングル「Wildflower & Cover Songs:Complete Best 'TRACK 3'」が1位を獲得(収録曲が多かったため、オリコンアルバムランキングでの集計)するなど話題を呼んだものの、まさかの落選。
もしかしたら、オファーがあったものの断った可能性もあるが、彼女の不参加を残念がっている人も多いかもしれない。
ニュースでは報じられたものの、結局不参加となった人達
「紅白」といえば、各スポーツ紙が「○○出場内定」などといった「先行型報道」も目立ちます。
昨年も井上陽水さんが出場内定と報じられたものの、結局スケジュールが合わずに不参加ということもあった。
そんな「先走った報道」が今年もいくつかありましたね。
まずはBUMP OF CHICKEN。今年は「魔法の料理〜君から君へ〜」がNHK「みんなのうた」に使われたこともあり、この曲で出るのでは、という報道がありましたが、後にスタッフのTwitterで「紅白出場はデマ」という情報が流れたそうで、結局出場者の名前には出てこず。
さらに佐野元春さんもその1人でした。NHK教育テレビで放送されている「ザ・ソングライターズ」にMCとして出演しており、NHKに貢献もしているので出るのではないか、という報道もあったものの、「紅白」側は結局声もかけていないのだそう。
BUMP初紅白!30周年元春10周年HYも(日刊スポーツ)
BUMP OF CHICKEN、紅白出演はデマ(RO69)
その他、今年の紅白“落選組”
ちなみに、昨年参加したものの、今年落選または不参加となった人達はこちら。
紅組:秋元順子・絢香・大塚愛・GIRL NEXT DOOR・木村カエラ・中島美嘉
白組:アリス・北山たけし・ジェロ・東方神起・布施明・美川憲一・ゆず・レミオロメン
うち、前述の大塚愛を初め、絢香・木村カエラ・中島美嘉は病気や妊娠・出産などで活動休止している部分もあり、致し方ない部分もあると思われる。
また、布施明さんは昨年の「紅白」を以って勇退することを報告しているので今年は不参加に。
しかしこう見てみると、秋元順子さん・北山たけし・ジェロ・そして美川憲一さんと、演歌・歌謡勢が減っているのがよくわかる。
そして、ゆず・レミオロメンといったグループも選考から漏れてしまったんだな、というところでしょうか。