M-1グランプリ2006

今年で6回目となるM-1ですが、今回は優勝経験のあるコンビやアマチュア、さらに5人組と「史上初」がキーワードとなる大会でした。
しかし、制作がABC(朝日放送)なのにテレビ朝日のスタジオを使っているというのが面白かったです(ぇ


今回は趣向を変えて、素人目ながら審査員目線で観てみました。そうするとまた違った見方も出来るものですね。
そんな今回のネタの印象。

予選

POISON GIRL BAND

「ファッションのこだわり」ネタ。
最初こそ「ペッタンコ兼ピッタンコ」「マヨネーズでネッチョネッチョネッチョネッチョ」などと小ボケを挟んではおりましたが、イマイチ大きな笑いどころがなかった感じでした。


審査員合計570点(9位)、個人的配点82点。

フットボールアワー

2003年大会において優勝したコンビ。ですがこの年はフットじゃなかったな、というのが個人的な感想。
なので、今度は満足のいく優勝をしてくれるといいのですが…。


「ヒーロー“フットボールアワー戦隊”」ネタ。どちらかというとテーマソングが主体。
長いイントロにあえてツッコまない後藤に対し、岩尾が「バンバンバンバ、そろそろ、バンバン…」と言ったところが1番面白かったです。
観たことがあるというのもありますが、爆発するところはなかったような…。


審査員合計640点(2位)、個人的配点89点。

ザ・プラン9

史上初の5人組コンビ。あと、メンバーの浅越ゴエヤナギブソンは初めてR-1ぐらんぷりM-1共に決勝に出場したことになりますね。


ネタは「天使と悪魔」ネタ。
5万円の入った財布を拾った(という設定の)ヤナギブソン以外の4人が天使と悪魔になっていくというものなのですが、「悪魔と悪魔(とツノ役2人)」「悪魔の誘惑が長く続いた後に天使」「登別産の小熊」などと続いて、「未来から来た人」役のセリフ「いま何年ですか?」とそれに対する「いらんやん!」がちょっと良かったです。


僕の中ではこの3組の中では1番笑いましたが、終わった後の総評での渡辺正行さんの「漫才として観ると…」というのは妙に納得かも。


審査員合計597点(7位)、個人的配点91点。

麒麟

「ボクシング」ネタ。
観たことあるネタですが、実況役の川島が「ガッツ石松さん…」と振って、その後に解説のガッツさん役に回るのですが、モノマネを全くせずに普通にセリフを言っていて、それに対して田村が「モノマネせえや!」とツッコみ、そして「お前がしっかりせぇよ、麒麟は!」と言っていたのがよかったです。あれは本当の嘆き?


審査員合計627点(3位)、個人的配点94点。

トータルテンボス

「グルメレポーター」ネタ。
藤田の「ハンパねぇ!」は飛び出なかったものの、ラーメンのレポートなのに「チャーハン圧してなくねぇ!?」という“渋谷系”ツッコミは登場していました。
個人的ツボは、大村がラーメンをレンゲを使わずに両手ですくったあの動きと、それに対する藤田の「レンゲ使えよ!」。


審査員合計613点(5位)、個人的配点87点。

チュートリアル

昨年も披露した、いわゆる「徳井の妄想男」ネタ(冷蔵庫編)。
福田が冷蔵庫買い換えようかなという何気ない話をすると、徳井が「何を冷やすの!?」「1番ちょうどいい場所には何入れよう!?」とか気持ち悪いくらいにしつこく聞いてくるというパターンのものでした。
この前まで審査委員長の島田紳助さんは「ここまでで爆発するネタがない、このまま続いたら失敗やな」と言っていましたが、このネタでようやくその均衡が解けた感じに。


個人的ツボフレーズは徳井の「やんちゃ盛りの31歳やなぁ」と「このことをブログに書いてええか!?」。


審査員合計664点(1位)、個人的配点93点。

変ホ長調

史上初のアマチュアによる決勝進出者。


「結婚する方法」というテーマから、いろいろと芸能人をいじる感じのネタ。
「(エビちゃんのように)笑うとき甲殻上がらへんもん」とか「(お天気レポーターは)お天気“踏み台”にしてるんやんなぁ」など、プロならしがらみもあって出来ないようなネタを、アマチュアならではという切り口でやっていました。
ネタの切り口としては田上よしえ的で個人的には面白かったですが、やはり評価しづらいところだったでしょうか。
個人的ツボフレーズは「(橋田壽賀子さんは)自叙伝で安田成美にするような人やで」「自己評価高いなぁ」


審査員合計576点(8位)、個人的配点88点。

笑い飯

「子供のしつけ」ネタ…というのでしょうかね。
「箸の使い方」や「茶碗にご飯粒」をしっかりしようということで、それぞれ箸と茶碗を主人公にした物語の後、「つまみ食い」ではたたみかけで「うがい」のところを「うがらい」「ウルグアイパラグアイ」や、「(おかえりではなく)おにぎり〜」とやっていましたが、今回は全体的にあまり乗れなかった印象。
やはり辛口に観てしまっているのでしょうか。


審査員合計626点(4位)、個人的配点84点。

ライセンス

敗者復活で見事に勝ち抜いたのは、結成10年目のライセンスでした。初の決勝進出にしてラストチャンスとなります。


ネタは「いろんなドラえもん」ネタ。
「大人向け」「渋谷系」「アキバ系」「ヤクザ系」「アメコミ風」のドラえもんをやっておりました。ライセンスは正直どうなんだ?とも思ったものの、思ったよりいい感じなものでした。
個人的ツボは、「渋谷系ドラ」で藤原が髪かき上げていたのに対しての井本の「アイツトゥルトゥルやんけ!」


審査員合計609点(6位)、個人的配点89点。


決勝進出はチュートリアルフットボールアワー麒麟の3組でした。

決勝

麒麟

「探検ものの番組」ネタ。
緊張のあまりセリフを噛んだ田村に「セリフを噛んだからだ!」とかいう川島。これもアドリブやね。
「橋になろう!」とかがんだ田村に、川島のナレーションで「泳いでいく隊員たち」とか言ったり、「iPodの音漏れ」とか、テンポの良い感じに仕上がっておりました。

フットボールアワー

「居酒屋」ネタ。
店員になった岩尾が威勢良く「取り皿どうぞー!」とか「4名様ですか、次回は3名でいらしてくださいませー」とか言うものでしたが、いまいち爆発せず。
僕の感性とフットのネタは合わないのかなぁ、とかつくづく思ってしまうのでした(^^;

チュートリアル

決勝も「徳井の妄想」ネタ。今回は自転車編。
「チリンチリン盗まれたんか!?」「俺がチリンチリンやるから」など、決勝でも徳井の気持ち悪いネタが炸裂。
「夜ベロンベロン、朝チリンチリン」は最高でしたね。


そんなこんなで結果は7票満票でチュートリアルが優勝。
昨年のブラックマヨネーズみたいな爆発力がものをいった結果でした。順当というか妥当な結果だったと思います。


しかし今年は良くも悪くも吉本興業による戦いでしたね。敗者復活も含めてアマチュア変ホ長調以外は全員吉本興業でしたからね。
周期的には非吉本の年だったのですが、やはり唯一の非吉本の変ホ長調には難しいですよね。それでもプロのPOISON GIRL BANDには勝ったという意味でも素晴らしい結果だったと思います。


個人的にはジパング上陸作戦が来たら面白かったんですけどね。敗者復活のVTRを観た時にチャドが出ていたのに思わず笑ってしまった罠(^^;


最後にですが、今年は昨年ほどサプライズに感じなかったですねぇ。これはチュートリアルが無名ではないからでしょうかねぇ。満票は凄いことなのですが…。


まあでも楽しい2時間半でしたありがとうございました。