桑田佳祐のやさしい夜遊び

TOKYO FMほかJFN系列で放送されている、サザンオールスターズ桑田佳祐さんがパーソナリティを務めるラジオ番組。


現在は病気の治療により休暇のため、代理としてミュージシャンの斎藤誠さんがパーソナリティを担当。
また今回はサザンとゆかりのあるゲストとして、ウッチャンナンチャン内村光良さんが登場。


今回は「内村さんが語るサザンオールスターズ」について、色々と興味があったので書き起こしてみました。

原由子さんからのメッセージを受け…

原さんからのメッセージを読み上げる斎藤さん。原さんからこのような形でメッセージが来たのは初めてだったそうで、「それはやっぱり、ウッチャンさんがいらっしゃるっていう…」と斎藤さん。

内村「最近もお仕事、一緒にやらせてもらいまして、1時間半くらいガッツリ2人でトークさせていただいて、あんなものスゴイ近い距離で、原さんと2人っきりで話すって初めてだったんで…」
斎藤「なんかちょっと、照れてらっしゃいませんでした?」
内村「スッゴイ照れました、もう。ものスゴイ近いんですよ、あの番組のトークで、こんな近くで目合わせて話すのが、ちょっとやっぱさすがに恥ずかしかったですね〜」

フジテレビ「僕らの音楽」ですね。確かにあの番組って、ゲスト同士がかなり近い距離で対談やりますよね。
やっぱり原さんを前だと内村さんも照れるんですね。

内村さんとサザンの“出会い”

内村さんがサザンを初めて観たのは、中学2年の時に「勝手にシンドバット」を演奏していた「8時だョ!全員集合だそうで、

内村「なんかこうだから、ビックリしましたね。なんかあんまりない感じの短パンの…でまたふざけたタイトルじゃないですか、『勝手にシンドバット』って。その当時のねぇ…」
斎藤「そうですね」
内村「いや、これ何なんだろうこの…なんかキワモノ的な、ドリフよりもキワモノ的な感じなんですよね」


それから実際にサザンと会って一緒に仕事をすることに。「ホント信じられなかったですね」と語る内村さん。

内村「もうホントにサザンは、節目節目で中3の時に『いとしのエリー』だし、高3で『Ya Ya』だし…もうもうモロ、全部その時の“この曲聴いたらこの思い出がよみがえる”というのがあるんで、まさかその一緒に仕事を出来るのが…」

内村さんの思い出はサザンとともにある、と言っても過言ではないわけですね。

内村「『夢で逢えたら』のオープニング撮りで初めて会ったんですけども、ほぼ、俺ほぼ話せなかったです。もうあまりにも、緊張しちゃって…
(内村・斎藤ら『(笑)』)
内村「南原(清隆)と桑田さんがプロレス談議に花を咲かせてるのを遠巻きに羨ましく見てた…『いいなぁ』つって見てた…」
斎藤「それはやっぱモノホンのファンだったからでしょうね
内村「もー、あれはあっという間に時間が過ぎたって感じでしたね」

なんとも内村さんらしいエピソードです(^^;

音楽寅さん」“フォーク軒”でのエピソード

昨年放送された「桑田佳祐の音楽寅さん」。その中の「フォーク軒」というコントで、桑田さんと原さん、そして内村さんがゲスト参加した時の話。


斎藤さんもこのコントに参加しており、「僕はその時、『あっ、内村さんだ〜!』と思って。今の桑田さんに内村さんが会った時の感覚ですよ。『あっ、本物の内村さん入ってきたー!』と思って…」と、割と興奮していたっぽいです。
ちなみにその時が内村さんと斎藤さんの初対面だったそうです。


そんな「フォーク軒」での設定について。

内村「アレはなんか、『フォーク軒』の隣町かなんかにいる、とんこつラーメン屋の主人っていう…」
斎藤「『ポーク軒』かなんかでしたっけ?」
内村「『ポーク軒』!そうです。『ポーク軒』の“豚こつ夫”っていうのは、なんかありました、台本に」
斎藤「アレは台本には細々書いてあるわけではないんですね?」
内村「そうです、大体の流れがあったじゃないですか。あとはその流れで…」

ここでリスナーから「コント師・内村さんから見て、桑田さんと原さん、お2人のどちらが“芝居心”というか、“コント心”をお持ちだと思いますか?」という質問が。それに対し…、

内村「2人ともあります。もちろん!もうだから“お笑い心”というか、洒落っ気はもうもちろんありました、お2人とも」
斎藤「特に一緒に、今日もメッセージいただきましたけど、原さんとホントにコント状態だったじゃないですか、夫婦というか」
内村「もう度々言っていますけど、“間”が天才なんですよね、原さんというのは。何でしょうねぇ、“間”がねぇ、素晴らしいですね。アレはなかなか習得しようと思っても出来ないですね、天性のモノだからですね、あの“間”は」
斎藤「それは多分、桑田さんさえも近寄れないぐらいの“間”かも知れないんですね?」
内村「そうですね、あの、最初に三宅(裕司)さんとコント番組で『あっ、う○こついてる』って…アレを観た時に衝撃を受けましたね。素晴らしいコメディエンヌが出てきたと…天才が出てきたと思ったんですけども、音楽界のほうに行かれちゃって…」

桑田さんと原さん、どちらも素晴らしいけど、原さんの“間”は天才的、との内村さんの評。
「素晴らしいコメディエンヌ」と言わしめるというのはスゴイですね。


引き続き、「『フォーク軒』は本当にアドリブが多いですよね」というリスナーからのお便りが。
そこから「アドリブはどういう気持ちでで思いついちゃったりするんですか?」という質問になり、

内村「直前ぐらいに、“豚こつ夫”だから“かつ子”がいいなって…」

なんと、原さんが「フォーク軒」の中で演じていた“豚かつ子”は、内村さんがアドリブで決めた名前だったのだとか。


そして、斎藤さんと同じくコントに参加した、サポートミュージシャンの深町栄さんに対し、「フォーク軒」に入った瞬間に目が入ったという内村さんがアドリブで「あっ、置き物じゃないんだ!」と言ったのを斎藤さんは印象に残っているそうで、

斎藤「確かに深町さんって、全く動かなくて、全く無表情な方なので…あんなのももちろんその時の思った感じで?」
内村「そうですねぇ。そん時と直前にこういうこと言おうってヤツと、半々くらいですかね
斎藤「圧倒的にDVD観てても、(内村さん)お一人だけ全然違うんですよ。そのもちろんですけれども、もう存在感が全く違う」
内村「(謙遜して)そんなこと…」

あーこのエピソード聴いていたら「音楽寅さん」の『フォーク軒』また観たくなってきちゃったなぁ。
この回はビデオに録っているはずなので、取り出してこようかなぁ。

酒の席での内村さんと桑田さん

先日の「やさしい夜遊び」のスペシャルでコメントを寄せた際、「シラフの時より酔ってる桑田さんが好き」と言ったという内村さん。
そんなわけで、お酒の席での桑田さんの意外なエピソードについて。飲み会の席に偶然居合わせたり、打ち上げの時など、8割9割方お酒とともに会話する、ということが多いとのことでしたが…、

内村「あの僕はスゴク『わースゴイな』と思ったのが、昔『牛』というコンサート*1で、私があのーハットリくんのお面をして、最後エンディングで出てきて、面を取ったら俺だ、っていう件をやったんですね。そしたらあのー、桑田さんが『バカヤロー!』っつって、ステージの前にね、押し合って俺を落としたんです、ステージに。


それから5〜6年経っての飲みの時に『あん時、俺は何で…ウッチャン落としてゴメンね』っていうのを、すっごい5〜6年経って思ってらっしゃった…。
俺もう全然そんなの忘れてたから、なんて繊細な方なんだ、スゴイ覚えてらっしゃるんだと思って…。感動とともに、桑田さんの繊細な感じをスゴク受けました

桑田さん、ステキすぎです。


岸谷五朗さんがゲストに来た際、「桑田さんは飲んでると“ゼロオーラ”になる、もっとヒドイ言い方で“雑巾”のようになる」と言っていたそうで、それについて内村さんに伺うと、

内村「かなり挨拶が挨拶じゃなくなって…あれはでも、そっとフォローしてる原さんが、もう何て夫婦なんだ、ナイスだなこのカップルは…と思いました

まさに“内助の功”ですね(笑)

内村さんの1番好きなサザンナンバー

続いて「サザン・ソロ問わず、内村さんが1番好きな曲と、そのエピソード」について質問が。それに対し、

内村「これはね、ホントよく訊かれますけども、言えないですよね」
斎藤「酷ですよね」
内村「コレ、大体でもみんなそうじゃないですかね?1位を決めろっていうのが、いやぁそれ究極じゃないですか?だって、例えばもうじゃあ、1番最初のインパクトから『いとしのエリー』だって言っても、後々違うって思うんですよね」
斎藤「それはどうしてでしょうかね、その時々によって違う?」
内村「そうなんですよ。20歳の時は『ミス・ブランニュー・デイ』だし、30代半ばの『TSUNAMI』でもあるし、PVに出た『白い恋人達』でありとか…。だからホントね、一概にどれが1位って申し上げられないっすね〜」

サザンファンにとって「サザンの1番好きな曲」という質問は、難問であり愚問。
内村さんの答えはまさにサザンファンそのものの答えだったと思います。

桑田佳祐”という唯一無二の存在

斎藤さんの「内村さんから見て、(桑田さんの)これは他の誰にも見ない部分、他の誰とも違うなって思うところってどこですかね?」という質問に、

内村「何でしょうねぇ?全部、最初っからオリジナリティというか、何と言うか他のなんかの影響とかいうものを一切感じさせない人じゃないかなぁ…」

確かにそれは「勝手にシンドバット」のインパクトから見ればわかりますね。

エンディング

最後に、内村さんから桑田さんにメッセージ。

「桑田さんのことだから、すぐに復帰したいと思っているでしょうが、せっかくのチャンスですから休んでください!で、『もういい加減にしてくれ』『もう出してくれ』って言うまで、焦らしに焦らしてですね、華麗なる復活を遂げていただきたいと思います。ご慈愛ください」

「せっかくのチャンスですから休んでください!」「焦らしに焦らして」っていうあたりが、愛のあるコメントだな、と感じました。

*1:1996年に横浜アリーナで行われた、サザンの年越しライブ。